妄想の原因と対応・ケア

認知症の心理症状として、妄想が見られます。

  • 妄想とは、現実にはあり得ないことを真実と思い込むことです。認知症の妄想は、ネガティブなものが多く、周囲の人がいくら否定をして訂正させようとしても、考えを変えることなく、かえって本人を興奮させてしまいます。認知症の初期に見られるのが物盗られ妄想です。記憶力や思考力が低下するため、お財布などを置いたり移動したりした場所を忘れてしまい、盗られたと訴えることがあります。また、家族が自分を家から追い出そうとしているなど、様々な妄想があります。

妄想への対応とケア

  • 妄想の症状が出たら、否定や訂正はせず、本人に共感する態度で接して下さい。また、他の家族を呼んで一緒に対応することや、別の話題に切り替えることで、興奮が収まることがあります。興奮状態が収まらず、暴力などの危険を感じた時は、その場をそっと離れるようにして下さい。ご近所などにも、妄想の症状があることを伝えておくと安心です。また、共感する態度での対応例としては、「あなたが私の財布を盗んだ」と訴えてきた場合には、「大変、お財布がなくなったの?盗まれたの?」と本人の心配していることに共感し、一緒に心配していることを感じて貰えるような返答をします。次に「一緒に探してみましょう。」と伝え、探すふりをしながら、本人が探し出すのを待って、そっと本人が分かる場所に盗まれたと言っているものを置いて、本人に見つけてもらい安心感を与えてあげて下さい。盗られたと言われたものを、本人の分かりやすい所へまとめて置いておくなどすると、その後の対応がしやすくなることもあります。

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